就職について

<Q>
友人に高機能自閉症・アスペルガー症候群の症状の顕著な人がいて、知能は普通以上だが、急に感情を爆発させたり、他人の感情の理解がほとんどできないようです。
高機能自閉症・アスペルガー症候群の障害を持つ人が医師や弁護士や公務員になれるのでしょうか?もしそうだとすると、少し危険な気がするのですが。


<A>
一般的に、高機能自閉症・アスペルガー症候群の障害における具体
例としましては、

○人への反応やかかわりの乏しさ、社会的関係形成の困難さ
○いろいろな事を話すが、その時の状況や相手の感情、立場を理解
 しない。
○周りの人が困惑するようなことも配慮しないで言ってしまう。

○他人と会話を開始し継続する能力に明らかな困難性がある。
○常同的で反復的な言葉の使用または独特な言語がある。
○含みのある言葉の本当の意味が分からず、表面的に言葉通りに受
 けとめてしまうことがある。

○会話の仕方が形式的であり、抑揚なく話したり、間合いが取れな
 かったりすることがある。
○空想の世界(ファンタジー)に遊ぶことがあり、現実との切り替
 えが難しい場合がある。
○特定の分野の知識を蓄えているが、丸暗記であり、意味をきちん
 とは理解していない。

○ある行動や考えに強くこだわることによって、簡単な日常の活動
 ができなくなることがある。
○自分なりの独特な日課や手順があり、変更や変化を嫌がる。
○常識的な判断が難しいことがある。
○社会生活に不適応が認められること。

以上の症状をもって高機能自閉症・アスペルガー症候群の障害があ
ると判定しているようです。

一般に社会生活において不適応が認められ、就労は困難であると言
われています。

国会において、高機能自閉症の方々をいかに社会に適応させていく
か議論している段階です。


>高機能自閉症・アスペルガー症候群の障害を持つ人が医
>師や弁護士や公務員になれるのでしょうか?もしそうだ
>とすると、少し危険な気がするのですが。

例えば医師免許の場合の絶対的欠格事由に該当する者は、未成年者、
禁治産者、準禁治産者、目が見えない者、耳が聞こえない者又は口
が利けない者であり、

相対的欠格事由に該当する者は、精神病者または麻薬、大麻もしく
はアヘンの中毒者、罰金以上の罰に処せられた者、医事に関し犯罪
又は不正の行為のあった者と医師法に定められています。
歯科医師、歯科衛生士、薬剤師、獣医師なども同様です。

しかし、絶対的欠格、相対的欠格事由の区別にはかなり不明確な点
があり、また精神病者に対して厳しすぎるということもあり、各種
の身分法の欠格条項に対して、精神医学関係者からの反対があるの
が現状です。

高機能自閉症は、精神病ではなく発達障害の一種と分類されており
ますので欠格事由に該当しません。


医師や弁護士といった他人の生命や財産、権利関係に深く関わる職
種の場合、高度な心理分析能力や、円滑な対人処理能力を要求され、
病気が原因で患者や依頼人と信頼関係が構築できず、職責を全うで
きなかったとしても一切認められません。

職能において一定の水準を維持できなければ、第一線から身を引か
ざるをえないことは、健常者も高機能自閉症の方も同様であるとい
うことにとどまっているようです。